実は、お泊りネタがたまってまして、
重点的に更新するキャンペーンを開催しようと思います。

前回、2007年の京都旅行や2008年の愛媛旅行と、
町家や古い民家をリノベーションした物件が気に入っている
ことを書いたと思います。

今回の京都旅行では一歩踏み込んで、
町家に泊ってみたいと思います。
いわゆる(?)町家ステイってやつですね。

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今回お世話になったのは「庵」(いおり)という会社で、
10軒の町家を宿泊客用に管理しています。

大小さまざまな町家があって、物件によって定員が異なります。

今回我々が宿泊した石不動之町の町家は一番小さな家で、
定員は一棟で2名、杖夫婦二人でだけで一杯です。

一番大きな町家はなんと定員14名。
基本的には一棟貸しなので宿泊者数によって料金は変わりません。

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町家は建てられたのが大正時代や昭和初期だったりするので、
現在の法律で定められた基準をクリアしていない建物です。
そのせいもあって、そのままでは旅館営業ができないそうです。

なので、これらの町家に宿泊するには、
期間を定めた賃貸契約を結ぶ必要があります。
杖の場合は1泊(2日間)の賃貸契約を結びました。

事務所で落ち合い、町家まで車で送ってもらい、
そこで契約手続きを行います。

契約書にサインして鍵を受け取れば、
この町家一棟次の日の11時(チェックアウト時間)まで杖たちのものです。

なかなか面白い仕組みですね。

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この庵という会社はアメリカ人の東洋文化研究者が経営しています。

すると何かというと、欧米式の快適さを追求してリフォームしてあるんです。
我々は日本人ですが、普段は畳の部屋さえないほぼ西洋式の生活をしているわけです。
現代の日本人にとって快適な生活とはそういう生活様式になってしまっているんですね。

京都には他にも町家の一棟貸しをしている会社というのが、
何個かあるようですがいろいろ調べてみると、
上記のような基準の快適さで評価するのであれば、
この庵さんが一番モダンでセンスよく改装しているな。
という印象を持ちました。

畳の部屋にLe Corbusier(コルビジェ)のレザーのソファ。
それがまた違和感もイヤラシさも全然感じさせないところがセンス抜群です。

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京都の町家の一つの魅力は坪庭だと思うのですが、
ちゃんとあります。坪庭。

しかも、こんな間接照明までつけてあって、
白い塗り壁に笹の影が映し出されてアートですよ。これは。

こちらは玄関に置いてあった調度品。

まさか杖は骨董品を見る目を持つほどの教養人ではとてもないので、
いつの時代のものかはまったく分かりませんが、
少しばかりの信仰心はあるので、
これが不動明王の立像だということくらいはわかります。

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こういうところがよくも悪くも外国人のセンスで、
日本人だったらまず仏像を玄関に置くという発想は生まれないと思いますね。

それもこれも、ここを利用する半数は外国からの観光客だというのもあるでしょうし、
おそらく世界中を見ても日本人ほど信心の薄い国民はいないでしょうから、
大丈夫なんでしょう。

別に批判をしている訳ではなく、
ただ感想を述べているだけなので悪しからず。。。

つづく。

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